廣森知恵子のビューティトーク
2016-04-11
#12 善玉菌を増やし腸内フローラを整える食生活を

腸内環境を整えることのメリットは体型や体質改善だけではありません。最近の研究結果では、腸内環境が改善されると、肌そのものの保水力もアップすることがわかっていて、美肌を求める女性たちを中心にますます注目度がアップしているのが「腸内フローラ」。

「腸内フローラ」とは、様々な菌が腸内で広がっている様子が、お花畑(お花畑= flora[英])のように見られることから名付けられたものです。腸の中には、目には見えない無数の菌が存在していて、その数は実に100兆個以上になるといわれています。数ではピンと来ない方も、総重量にして1kg~2kgあると言えば、とてつもなく多くの菌が私たちの腸内に住んでいることを実感できるはずです。

これからの人生をより美しく、健康に生きるために、毎日の食生活から「腸内フローラ」を改善し、育てる方法を覚えておきましょう。

ひとりひとり違う顔を持つ「腸内フローラ」

腸内に存在する菌は全て、善玉菌、悪玉菌、日和見菌という3種類に分類され、「善玉菌2、悪玉菌1、日和見菌7」という割合が理想的とされています。

それぞれの菌の特徴を簡単に説明しましょう。

●善玉菌・・・悪玉菌の浸入や増殖を阻止し、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促し、健康維持や生命活動に必要な物質を産生します。ビフィズス菌、乳酸菌、納豆菌、酵母菌、麹菌がそれにあたります。

●悪玉菌・・・増えた悪玉菌は腸内で有害物質を作り、腸壁の細胞を傷つけていきます。これが長く続くと、がんや生活習慣病、老化につながります。おならが臭くなったり便秘になったりするのも増えた悪玉菌の影響が大きいと言えます。

●日和見菌・・・善玉菌と悪玉菌のバランス(腸内フローラ)が不安定になった時、とたんに勢力を伸ばし、優勢な方と同じような働きをするのが日和見菌です。例えば、腸内フローラのバランスが崩れ、悪玉菌が優勢になると、悪玉菌として働きはじめてしまうのです。

腸内では、それぞれの菌が生き残るために熾烈な陣地取りをしているようなもの。大多数を占める日和見菌を味方につけるには、悪玉菌の増殖を抑え、常に善玉菌を優勢にしておくことが必要なのです。

ところが、年齢や、食生活、睡眠時間などの生活習慣の乱れ、ストレスの度合いなどによってこれらの菌のバランスは乱れ、たとえ同じ人でも、その日の体調や生活環境によって変化してしまいます。

善玉菌を増やすには、善玉菌を多く含む食材を摂ることが大切

規則正しい生活を、正しい食生活を、ストレスを溜めないように解消して……、などわかっていてもなかなか実行できないのが現代社会の難しいところですよね。それでも毎日の食生活を少しずつ見直すことで、善玉菌を増やすことができます。

腸内の善玉菌を活発にさせるためには、善玉菌を多く含む食品を選んで食べることが簡単で、誰でも取り入れやすい方法だと思います。

善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑える代表格といえば、乳酸菌とビフィズス菌です。乳酸菌とビフィズス菌は、ヨーグルトやチーズに多く含まれていますが、ふだんから何気なく食卓に並ぶ、醤油や味噌(汁)、漬物(糠でつけたもの)、キムチ、納豆などの発酵食品にも多く含まれています。特に納豆の成分である納豆菌は、悪玉菌をやっつける働きを持っています。納豆入りの味噌汁、納豆キムチなどは善玉菌を増やす最強コンビともいえますね。

外食が多く自炊が難しい方や、偏食の方、食生活が不規則な方には、乳酸菌やビフィズス菌入りのサプリメントも手軽でおすすめです。

腸内フローラ、サプリ(横)おなかの健康が気になる方、美容を気にしている方、野菜不足の方、外食の多い方には、ビフィズス菌・乳酸菌を補給するサプリが便利です。150億個のビフィズス菌をはじめ、4種類の善玉菌とオリゴ糖をバランス良く配合。ビフィズスミックス150億/ハーバー研究所

善玉菌のエサを一緒に摂れば、善玉菌は腸内でどんどん育つ

善玉菌の増やし方として、善玉菌の栄養源(エサ)を一緒に摂るという方法がおすすめです。特に善玉菌のひとつであるビフィズス菌は、オリゴ糖を栄養源(エサ)として繁殖していくことがわかっていて、さらにすばらしいとに、オリゴ糖は途中で消化されずに大腸まで届く有効な食品です。

オリゴ糖を含む食品は、はちみつ、牛乳、バナナ、大豆、たまねぎ、アスパラガス、ごぼう、玉ねぎ、キャベツ、じゃがいもなどがあります。

もうひとつ栄養源として取り入れたいのが食物繊維です。食物繊維は豆類、穀類、野菜、きのこ、海藻等に多く含まれます。大豆やインゲン豆などの豆類全般、ごぼう、干し椎茸、切干大根、乾燥ひじき、青のり、こんにゃく、寒天などを積極的に摂るといいでしょう。エサである栄養源が増えることで、必然的に善玉菌も増えていきます。

腸内フローラ、ヨーグルト はちみつ私は、ビフィズス菌などを多く含むヨーグルトには、オリゴ糖が含まれるはちみつを足して食べています。腸内の善玉菌を増やすベストな組み合わせですね。

悪玉菌が増加してしまう食生活に注意

善玉菌を増やすことはとても大切ですが、同じように悪玉菌を増やさないようにすることも忘れてはいけません。

悪玉菌はタンパク質が大好物なので、必要以上にタンパク質を摂ると、悪玉菌が増えてしまいます。善玉菌を増やす食生活とは、高タンパク質・高脂肪になりがちな食生活を変えることにつながります。特に中高年の方は脂身の多い肉類は控えて、魚類や豆類から良質なタンパク質を摂取することが理想的です。

それでも肉類が食べたいときは、脂身の少ない赤身を選び、食物繊維が豊富な野菜や海藻類と一緒に食べるように心がけましょう。食物繊維を摂らずに、肉だけを食べる食生活を続けていると、悪玉菌が増え続け、あらゆる病気の素を作るようなものです。

腸内フローラ、赤身肉お肉が大好きな私は、脂肪分の少ない赤身肉を選び、必ずお肉の倍以上の野菜と一緒に摂るように心がけています。

腸内ケアは毎日、続けることが大切です

善玉菌を増やす食生活を意識して、それを続けていくと、しだいに便通も良くなり、吹き出物やくすみが消えてスッキリ、うるおいのある肌へと変化していくのがわかります。

ただ、食品だけで体の変化を感じられるようになるのは、どうしても時間がかかります。ヨーグルトなら最低でも2週間から3週間ほど継続しなければ実感しにくいものであり、また個人差もあります。体は毎日あなたが食べるものでできていきます。諦めずに、無理のない程度に続けることで、ゆっくりではありますが着実に体は応えてくれます。

普段、食べている食事の際に、ちょっとだけ善玉菌を含んだ食材や、善玉菌のエサとなる食材を意識し、体の中から美肌を目指しましょう。(文:土屋綾子)