廣森知恵子のビューティトーク
2016-09-21
#17 正しい眉、唇の描き方で若々しさがアップするメイク術

私はよく、一般の女性を対象にスキンケアやメイクの講習をしますが、眉や唇を変えるだけで、印象がガラリと変わる場面にたびたび遭遇します。

ボサボサだった眉の余分な毛をカットして整えるだけで、垂れ下がった目尻がキュッと上がってみえたり、カサカサの唇をスクワランオイルでていねいに保湿ケアしてピンクの口紅を塗るだけで、笑顔が何倍も素敵になったりすることも。

プチ整形なんてしなくても、ふだんのメイクで十分変われる――、マイナス5歳も夢ではないというのが私の持論です。

そこで今回は、特にエイジングサインが出やすい、目元、口元のケアとメイクのポイントを紹介します。簡単なので、今日から始められますよ。

vol-17%e3%80%80%e7%9b%ae%e5%85%83%e3%82%a2%e3%83%83%e3%83%97眉毛の作り方がマスターできたら、メイクがどんどん好きになっていきます。

顔の印象は70%を眉が決める

顔の印象を決めるのは眉だと確信しています。眉が薄すぎると薄幸に見え、程よいと親しみやすく、しっかり濃く描くと意志の強いやや気の強い印象に見えます。

眉と眉の間を離して描くほど、のんびりリラックスした印象になり、逆に狭くするとせっかちで神経質な印象に。ドラマや舞台を見ていると、女優さんが眉を微妙に変えて役作りしているのがわかり参考になります。

大人の眉は、細すぎず、太すぎず、ナチュラルな形が一番しっくりおさまります。ナチュラルといっても何もお手入れをしていない眉のことではありません。伸び放題で長くなった眉毛は専用ハサミでカットし、余分なうぶ毛はカミソリで整えるなど、手を加えてつくるものです。

セミナーなどで参加者にそれをお願いすると、多くの人が自分のうぶ毛をカットして満足しているのですが、それは違います。

まず自分の眉の上からペンシルで理想的な眉を描き、そこからはみ出した部分を不要な部分としてカットして、はじめて自然でナチュラルな眉の形が生まれます。

自分の顔にあう眉の形は比率で出すことができる

美しい眉には比率化したバランスがあるので、まずは以下のことをよく覚えておきましょう。

眉山は眉頭から約3分の2(瞳の外側の延長線上)が目安ですが、この眉山を描くことで、顔の正面と側面が生まれ、正面から見た顔が立体的に見えます。つまり眉山には小顔効果もあるのです。

眉尻は、小鼻と目尻を結んだ延長線上になります。少し長めにするとエレガントになりますが、ただ長すぎると老けて見えるのでこの長さは慎重に。眉頭より低い位置にならないように気をつけてくださいね。

vol-17%e3%83%8f%e3%83%bc%e3%83%90%e3%83%bc%e3%80%81%e7%9c%89%e3%83%90%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%b93柄の長い眉ブラシや、定規、えんぴつなどを当てて、ベストなバランスを出してみましょう。

眉を自然に描くための順番とは

最後に眉を描く順番ですが、①眉山→②目尻→③眉頭の順で描きましょう。先に眉頭から書き始める方がいますが、眉頭が濃くなり過ぎてしまう危険性があります。

眉の色は自分の髪の色に揃え、眉毛がしっかり生えている人はパウダー、眉毛の薄い人はペンシルがおすすめ。ペタっと均一に塗ってしまうと自然な毛流れが消えてしまいますから、毛流れがわかるように一本一本ていねいに描きましょう。

年齢を重ねるたびに、目尻や頬のたるみが気になる、フェイスラインがぼやけてきた、と感じる人も、眉の形さえ決まれば、顔の輪郭もはっきりし、リフトアップした印象に。眉ひとつで生命力のあるイキイキとした表情が生まれますから、ぜひ試してみてくださいね。

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意外と眉頭から書き始める人が多く、濃く不自然になってしまうので注意しましょう。

10歳若返る、大人の口紅の描き方をマスター

続いては口紅の塗り方です。

大人の唇の悩みは赤みが減るだけでなく、徐々にボリュームダウンすることではないでしょうか。そんな唇をふっくらと変えるのがリップライナーです。

リップライナーを使う人は意外と少ないのですが、私はリップライナーこそ、大人の女性には必要と思っています。

リップライナーは輪郭をとるだけのものではありません。本来の輪郭よりもひとまわり大きく丸みをつけて描くことで、まるで10歳若返ったかのようなボリュームのある唇が完成します。それに、口紅の色が落ちにくくなるのでとても便利。

リップライナーを持っていないという人は、今すぐ買って始めてみましょう。

リップライナー+口紅(またはグロス)の使い方

やり方はとても簡単です。まず、口角を上げて軽く微笑んだ状態から、あごはまっすぐ正面を向きます。

輪郭をリップライナーでややはみ出した状態に丸く描いたら、その内側をリップライナーまたは口紅で埋めるように塗りつぶします。

下唇もややオーバー気味に描き、同じように塗りつぶします。仕上げにグロスを重ねることで、よりふっくらつややかな唇が完成します。

口角に色がはみ出すと、不潔な印象になってしまいますので、口角はクッキリと描き上品に仕上げましょう。

リップライナーで輪郭を描くと口紅だけの時よりも、色もちがよいのもうれしいですね。

女性の唇の魅力は、ふんわり感と程よいツヤ感ですよ。

vol-17-%e3%83%8f%e3%83%bc%e3%83%90%e3%83%bc%e3%80%81%e5%94%87%e6%8f%8f%e3%81%8d%e6%96%b92リップライナーで本来の唇の輪郭よりふんわりとややオーバー気味に描き、その内側を塗りつぶします。リップ ライナーは大人なら1本はもっていたいアイテムです。

目元・口元のパーツはスキンケアも特別に

メイクを美しく仕上げるためには、ベースとなるスキンケアも疎かにはできません。

目元は他の部分に比べて皮膚が薄く、皮脂腺も少ないので乾燥しやすく、シワやくすみなども出やすいパーツです。一方、唇は粘膜ですから皮脂腺さえなく、敏感な部分なのですぐに乾燥したり、荒れてヒビ割れてしまいます。

顔のどの部分とも異なる特徴をもったふたつのパーツだからこそ、特別にケアする必要があります。

私は、この2箇所のケアに「スクワランオイル」を使用します。

ちょっと裏技ですが、メイクを落とす時は、クレンジング料を直接つけず、まず先にスクワランオイルを目元、口元のメイクにつけます。それだけで、指の摩擦や洗浄剤の刺激から守ることができます。

また、乾きやすい唇には、クレンジング後にもう一度スクワランオイルを塗り、ラップで密閉するケアもおすすめです。これをやると、唇がふっくらよみがえります。

スキンケアの仕上げに使うのは「薬用ポイントリペアⅡ」という、エイジングケア※美容液です。
気になる年齢肌に届く有効成分を配合していて、気になる目元・口元に、ピーンとハリを与えてくれるので、塗ったあとは気分もアガります。

目元、口元にハリが生まれると、ラインも引きやすく、色もキレイにのりますのでぜひ試してください。

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目元、口元はあなたがもっている優しさ、強さ、美しさなどパーソナルな魅力を表現してくれるとても大切な場所です。年齢だからと諦めたり、真剣に向き合っていなかったりしたらもったいない。ぜひ、今日から鏡の前に座ってチャレンジを。その瞬間から変われますよ。(文/土屋綾子)

※年齢に応じた保湿・ハリのお手入れ