廣森知恵子のビューティトーク
2016-10-19
#18 秋でも24時間うるおい美肌を手に入れる基本のケア

急に気温が下がり、秋の気配を感じる季節となりました。肌にとっては、これからが本格的な乾燥の季節。いつもと同じケアをしているにも関わらず、「洗顔後、肌がつっぱる」「スキンケアをしてもすぐに乾燥してしまう」など、肌の不調を感じ始めている人も多いのではないでしょうか?

原因はいろいろありますが、ひとつは夏の間に浴びた紫外線ダメージが表に出る時期であり、また急激な気温の変化や乾燥した空気の影響で、肌が刺激に対して敏感になり、ゆらぎやすく、乾燥しやすくなると言われています。

そんな傾向も考慮しながら、秋でも健やかなうるおいのある素肌をキープするためには、いつくかのポイントがありますのでご紹介します。

vol18%e3%80%80%e5%a5%b3%e6%80%a7%e3%82%a4%e3%83%a1%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%80%80pixta_9823023_l-640x427ゆらぎ肌になると、一気に乾燥や肌荒れが進んでしますので、早めに適切なケアをはじめましょう。

まずは、あなたの今の肌状態をチェック

今、あなたの肌はどんな感じでしょうか? また、今はなくても毎年こんな症状が表れやすいというものがありましたらチェックしてください。

{秋のゆらぎ肌、乾燥肌チェック!}

□乾燥後、肌がつっぱる。
□ふだんと同じスキンケアをしているのに乾燥してしまう。
□スキンケア直後はしっとりするが、時間がたつとカサカサになる。
□いつもの化粧品なのに部分的にチクチク刺激を感じる。
□肌にかゆみ、赤みがある。
□肌に触れるとザラザラ、ゴワゴワしている。

いかがでしょうか? 一つでも当てはまる場合はすでにゆらぎ肌、乾燥肌状態になっていますので、今すぐ対策が必要です。

原因は角質層の乱れ

健康な肌は、角質層の中で保湿成分を自らつくり出し、角質層内にある程度の水分を保っています。ところが、季節の変わり目や、不規則な生活、ストレス、加齢などによってそのバランスが崩れ、保湿成分が不足すると水分量が低下。これが乾燥した状態です。

乾燥肌になると、肌を守ろうとして角質層が厚くなっていきます。肌が乾燥すると、防衛機能が働き、角化を急ぐあまり未熟な角質細胞がどんどん生まれてしまい、肌のバリア機能が低下、外からの刺激を受けやすくなります。これが敏感肌の状態です。未熟な細胞が肌を覆うようになるため、粉をふいたようにカサカサしたり、しみるようになったりするのです。

自ら生み出すことのできる水分や保湿成分は、年齢とともに減少していきますから、その不足分は必ず化粧品などによるスキンケアで補うことが必要なのですね。

STEP1:乾燥、敏感肌にしないための洗顔法

使用量の不足やゴシゴシ洗いは乾燥、敏感肌を招く要因のひとつです。

クレンジングや洗顔料の使用量が少ないと、汚れがきちんと落ちないだけでなく、摩擦によって肌を傷めることも。クレンジングも洗顔も、たっぷりの量ですばやく洗い流すことがポイントです。

肌が乾燥でゴワゴワするときは、普段のクレンジングにスクワランを1滴加えるのもおすすめ。500円玉大以上の量を手のひらにとり、その中にスクワランを1滴加えて、手早く1分以内に落としましょう。洗い上がりの肌はよりしっとりやわらかくなりますよ。

STEP2:しっとり、うるおいを持続させる保湿法

乾燥しはじめた肌は、未熟な角質が幾重にも重なり合い固く、ゴワついているせいで化粧水などのうるおい成分が浸透しにくい状態。だからこそていねいに、そして確実にうるおいを送り込むのを意識する必要があります。

例えば、カラカラに乾いた固い土壌に一度に多くの水を与えても、水が上滑りしてしまい土の奥深くまで浸透できませんよね。肌も同じです。私が推奨しているつけ方は、化粧水を手のくぼみに500円玉くらいとり、手のひら全体でやさしく押さえるようにして顔全体になじませたら、これを5回繰り返すという方法。少しずつ肌をうるおいに慣れさせ、水分を受け入れやすい状態にしておくことが大切なのです。乾燥が気になる部分には、5回から6~7回にちょっと増やして、肌が十分にうるおうまで重ねづけします。

また、化粧水をたっぷり浸したコットンを何枚かにさいて、顔全体にはりつけるローションパックも有効です。ただし、コットンが乾き始める前にコットンを外すこと。乾くまで肌に貼っていると、逆にコットンが肌のうるおいを奪ってしまうので一層乾燥を招いてしまいます。ローションパックの乾燥を防ぐなら、その上からラップを貼るといいでしょう。

この時期は、いつもの化粧水よりも、より保湿力の高いしっとりタイプのものへ切り替えるなど、スキンケアを見直してみるのも大切です。

STEP3:スクワランで潤いを閉じこめる保護法

肌に化粧水が残っているうちに、1滴のスクワランを手のひらにのばして、顔全体をふんわり包み込むようにしてなじませましょう

肌荒れや乾燥が気になるときは、化粧水の重ねづけの回数を増やして、さらにスクワランの量をもう1滴増やしてみてください。しっとりと肌がおちつき、すぐにふんわり、もちもちの肌になるはずです。

スクワランは、本来人間の皮脂に含まれていて、乾燥や紫外線などの刺激から肌を守っている成分です。だから、乾燥で敏感に傾いた肌にやさしく、親和性が高いのが特徴。そんなスクワランを上手に補って、肌の乾燥を防ぎ、美しく保っていくといいですね。

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STEP4:乾燥がひどい時は温感パックのプラスケア

ふだんより乾燥がひどいときは洗顔後、温感効果のあるパックでの保湿が有効です。

洗顔後の保湿ケアの最後に、タオルを温めたホットパックや、お風呂で美容液を塗ってからラップで密閉するラップパックなども効果的ですが、少し面倒という方にはこんな便利なアイテムがおすすめです。

「ツーウェイジェル」は、スクワランをたっぷり含んで保湿効果もある上に、肌にのせた瞬間からほんのり肌を温める温感効果もある人気のマスク。

くるくると指で伸ばすだけでポカポカして、洗い流した後は肌がふんわりとやわらかくなり、手のひらに吸いくようなしっとり肌になります。

顔だけでなく、デコルテまで伸ばしてマッサージすれば冷えで滞りがちな〝巡り〟を促し、血色の良い肌へとサポート。そうそう、秋からは乾燥しがちなデコルテケアも忘れずに!

vol-18-%e3%80%80%ef%bc%92way%e3%82%b8%e3%82%a7%e3%83%abtori洗顔後の清潔な肌に伸ばして洗い流すだけで、パックとマッサージ2つの効果が得られるジェル状マスクです。顔以外にも、乾燥して年齢が出やすい首からデコルテ、ひじ、ひざなどのケアにもおすすめ。(ツーウェイジェル/ハーバー研究所)

STEP5:体の中からうるおいを与える食事もプラス

ゆらぎ肌、乾燥肌を改善するには、良質な睡眠を心がけ、バランスの良い食事をし、適度な運動を加えるなど、内側からのケアも大切です。

食事は米・野菜・魚・海藻・発酵食品(納豆、味噌など)を中心とした、水分を多く含む和食がおすすめです。特にリコピンたっぷりのトマト、女性ホルモンをサポートする大豆食品、血液をサラサラにして血行を促す働きがある魚類は積極的に摂ってほしい食材のひとつです。

緑茶のカテキン、大豆のイソフラボン、ワインのポリフェノールなども抗酸化作用があるので美肌づくりにぜひ取り入れて欲しいものです。

ポリフェノールが多くて注目されるのは赤ワインですが、白ワインにもポリフェノールは含まれていて、飲み続けることで赤ワインのような効果を得られるといいます。
また、白ワインには、殺菌作用がありサルモネラ菌や大腸菌などの菌を抑え、腸内細菌のバランスを整えてくれるとか。他にも、余分なナトリウムを排出してくれるカリウムや、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも豊富なので、女性には嬉しいですね。

そんな白ワインの中で、私が今注目しているのが「オレンジワイン」です。白ブドウ品種を使っていますが、皮や種を製造過程で加えることで、赤ワインと同じくらい抗酸化作用が高く、〝二酸化硫黄〟を使わない「自然派ワイン」(無添加)として注目されています。

作り方はワイン発祥の地「ジョージア(旧名 グルジア)で8000年も前から作られていた伝統的な製法を応用。オレンジが入っているわけではなく、色がオレンジっぽく見えるので「オレンジワイン」と呼ぶのだそうです。

これから気温もますます下がり、お酒がおいしい季節。添加物を含まず、美肌成分をたっぷり含んだワインで体を温めながら、秋の夜長を過ごすのもいいですね。(文/土屋綾子)

vol-18-%e3%83%af%e3%82%a4%e3%83%b3%e7%94%bb%e5%83%8f私がこの秋注目する「オレンジワイン」。紅茶のような香りと、豊かな酸味にミネラル、若干感じるタンニンのバランスが絶妙。エキゾチックな味わいをぜひお楽しみください。