廣森知恵子のビューティトーク
2015-05-26
#01 初夏の紫外線対策

外出するのが楽しい季節になりましたね。でも、紫外線対策をしない無防備な状態でうっかり外出していませんか? 穏やかな気温のせいで油断しがちですが、紫外線の照射量はぐんぐん上昇中。晴れの日だけでなく、曇りの日も同様に降り注いでいます。WHO(世界保健機構)によると、老化の90%は紫外線が原因と言われています。いつまでも若々しく健康でいるためには、毎日のケアで紫外線を肌に蓄積させないことが重要です。

紫外線にはA波とB波の2種類がありますが、特に気を付けたいのがA波(UVA)です。A波はじわじわと肌の真皮まで届いてハリや弾力を保っているコラーゲンを破壊し、シワ・たるみを引き起こします。またB波(UVB)は、肌表面に強く作用して炎症を起こさせ、シミ・ソバカスの原因になります。日やけ止めの表示「PA」は紫外線A波をカットする力、「SPF」はB波をカットする力なので、参考にしながら選ぶといいですね。

日焼け止め、正しく塗れていますか?

ところで日焼け止めは紫外線対策に大変有効ですが、使用方法が正しくなければ十分な効果を発揮できません。SPFの数値は、皮膚1㎠に対して2㎎を塗ったときの効果を測定したもので、顔全体でいうと小指の爪よりやや大きめ3つ分くらいになるのですが、実際にそれをすべて塗ると顔が白っぽくなってしまうので、多くの人がその半分程度しか使っていないのです。不足分を補うためにも、その上から日焼け止め効果のあるファンデーションを重ねる方法がおすすめです。
また、ムラなく日やけ止めを塗ることも重要。コツは最初に両頬、鼻、あご、額の5カ所につけてからのばす方法、これならある程度均一に塗れます。化粧直しの際は、塗り直すのは難しいですしムラ塗りの原因にもなりますので、UVカット効果のあるパウダーを重ねる方法をおすすめします。ブラシをクルクルまわすよりも、軽くトントンと重ねていく方がしっかりカバーできます。さらに、直射日光がダイレクトにあたる頭皮の日やけ対策も大切です。頭皮と顔の皮膚はつながっていますから、頭皮が紫外線によってハリを失うと、顔もたるんでしまうということをお忘れなく。
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SPF50 、PA++++で紫外線を強力カット。メイクの上から使えるUVカットプレストパウダー50、匠筆フェイス/共にハーバー研究所

毎日、自分の指で肌の状態をセルフチェック!

そして大切なのがアフターケア。紫外線を浴びたらメラニンが活性化する前に素早くケアすることです。自分の肌の状態をチェックする方法として、指を横にして、目の下から上唇の横のラインまでスーッとなでるように触ってください。そのとき、ザラついていたら、乾燥やダメージを受けているという警告。その日のうちに必要な保湿や美白のケアをしましょう。もしヒリヒリしたり赤みを感じる場合は、軽い火傷に近い状態。コットン、ティッシュ、キッチンペーパーなどに化粧水をたっぷり含ませたものをほんの2~3分冷蔵庫に入れて冷やし、顔全体に貼って鎮静させます(肌がデリケートな人は、冷やしすぎないように)。また、ゴワゴワしている時はスクワランオイルを1~2滴顔になじませて、その後蒸しタオルでパックすると、肌の柔らかさが戻ってきます。毎日のひと手間が肌老化を予防。未来の肌状態が格段に変わってきますよ。
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紫外線を浴びてヒリヒリや赤みがあるときは、コットンやキッチンペーパーなどに化粧水をたっぷり含ませたもので素早く鎮静を。

バランスの良い食事、良質な睡眠は欠かせません

紫外線対策はインナーケアと共におこなうことで相乗効果がアップします。この季節におすすめなのはなんといってもビタミンC! そしてA、Eもぜひ一緒に摂取していただきたいですね。ビタミンCは保湿、美白、エイジングケアとすべてにおいて必要です。ビタミンAとEは肌や粘膜を丈夫にする働きや、ストレス、紫外線などのリスクの対する働きが期待できます。これらのビタミン類は食事から摂取できればベストですが、難しい日はサプリメントの代用もOKです。

もうひとつ、肌のターンオーバー(生まれ変わりの周期)を正常に保つためには質の良い睡眠も欠かせません。私はいつも首が冷えないよう腹巻を首に巻いて温めて眠ります。これ、本当に気持ちがよくて、深く眠れるのでぜひお試しください。(文=土屋綾子 写真=明賀誠)
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食事で摂取しきれないビタミン類はサプリメントで効率よく補いましょう。E×A 、500C×B、3000C×B/共にハーバー研究所