廣森知恵子のビューティトーク
2015-09-02
#05 ひと夏超えた肌をリカバリー

猛暑日が続いた夏も過ぎ、早くも秋の気配を感じるようになりました。みなさんお肌の調子はいかがでしょうか? 昔から「ひと夏超えた肌は、3つほど歳をとる」と例えられるほど、真夏の強烈な紫外線は肌ダメージ最大の要因と言えます。指の腹で肌を軽くなでたとき、ザラつきやゴワつきを感じたら要注意。乾燥がすすみ、ターンオーバーの乱れなどで、角質が厚くなっている証拠。本来ならば古い角質とともに排出されるメラニンも徐々に蓄積されてしまうので、放っておくと秋から冬にかけてシミ・くすみとなって肌に現れることも。シミ予備軍をこれ以上増やさないためにも、早急に美白ケアを始めましょう。

スキンケアでたっぷり保湿+「高濃度ビタミンC」

夏を過ぎて紫外線ダメージを受けている肌はやや敏感な状態なので、いきなり全てのスキンケアを美白ラインに切り替えるのには少し抵抗を感じている人もいるのではないでしょうか。そんな人は、まずは普段お使いのスキンケアでたっぷり保湿をしてベースを整え、どれか1点だけ美白アイテムに切り替えるのもひとつの手です。たくさんの美白アイテムがある中で、いったい何を選べばいいの? と迷っている人に、私がおすすめしたいのが「ビタミンC」です。

さまざまな美肌効果が期待できるビタミンCですが、そのままでは肌に浸透することができません。ビタミンCを改良し、安定化させた成分「ビタミンC誘導体」であれば、皮膚への浸透率が良く、肌に浸透してからビタミンCとしての働きを十分に発揮することができます。

また、ビタミンC誘導体には、抗酸化作用や、できてしまったメラニンを還元して色素沈着を防ぐ作用だけでなく、皮脂分泌をコントロールしたり、コラーゲンの生成に働きかけ、シワ、たるみなどへの効果も期待できるので、「美白ケアしていたら、いつの間にか毛穴が目立たなくなった!」「肌にハリが生まれた!」といったうれしい効果も。美白アイテムを選ぶときは、配合成分のことも気にしながら選びましょう。

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発売以来10年以上、圧倒的支持を得ている薬用美白美容液。高濃度ビタミンC(ビタミンC誘導体)と笹ミネラルをバランスよく配合し、美白と保湿を両立。日焼けによるシミ、くすみを防ぎます。薬用ホワイトレディ(美容液)【医薬部外品】/ハーバー研究所

ビタミンACEで体の中からシミ予備分を排出

紫外線ダメージを回復させるには、内側からのケアとして新鮮な野菜や果物も欠かせません。キーワードは「ビタミンACE(エース)」です。ビタミンA(β-カロテン)は、抗酸化作用が高く活性酸素を抑える働きがあり、エイジングケアにももってこいの成分。主に、にんじん、トマト、かぼちゃ、オクラ、シソなどの緑黄色野菜に含まれています。ビタミンCは、メラニン色素の過剰生成を抑える働きがあり、ブロッコリー、ピーマンなどの緑黄色野菜や、グレープフルーツ、オレンジ、キウイ、イチゴなどのフルーツにたっぷり含まれています。ビタミンEは、血流を促して肌の新陳代謝を高め、肌を強くする食物。アーモンドやカシューナッツ、クルミなどのナッツ類、ゴマ、アボカドなどに含まれています。

私の場合、「ビタミンACE」以外にも、抗酸化に欠かせない成分、ポリフェノールをワインや紅茶で補給したり、ぶどうは皮ごと食べる、水煮にした大豆や小豆を常備して食卓に出すなど積極的に摂るようにしています。忙しい時はサプリメントが便利ですが、ふだんの食事の中で意識して摂取したいですね。

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美白やエイジングにいい食材、「ビタミンACE(エース)」を積極的に摂りましょう。Aはにんじん、トマト、おくら、Cはブロッコリーなどの緑黄色野菜やフルーツ全般に、Eはナッツ類に多く含まれます。ただし、フルーツやナッツ類にはカロリーもありますので、いずれも食べ過ぎには注意しましょう。

メラニン排出にはターンオーバーを促すケアを

メラニンをスムーズに排出するために必要なのは、正常なターンオーバー(肌の生まれ変わり)です。ところが、紫外線ダメージを受け、肌あれや乾燥状態になると、肌を守ろうとして角質はだんだん厚くなっていきます。そんな時こそ、「正しく落とすケア」が大切なのですが、実は、多くの女性が間違った洗顔によって肌を傷めたり、乾燥を深めたりしている可能性が高いのです。

ひとつは洗い過ぎによるもの。クレンジング洗顔の後にするダブル洗顔は洗い過ぎによる乾燥を招きます。また、手のひらや洗顔ネットなどでしっかり泡立てずに、顔の上で泡立てている人も摩擦や刺激によって肌を傷める原因になります。

クレンジングはダブル洗顔不要のものを選び、洗顔は洗顔用のネットでしっかり泡立てた泡で、肌を撫でるように洗うのが基本。指の摩擦や力で汚れを落とすのではなく、キメ細かい泡の吸着力で落とすイメージです。

汚れを落としたら、化粧水の5回重ね付けと美容オイルでしっかり保湿。ターンオーバーを正常に促すことができれば、余分なメラニンを肌に蓄積させることなく、透明感のある肌にリカバリーできるはずです。(文=土屋綾子、撮影=滋野由美)

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洗顔料は洗顔ネットなどでたっぷり泡立てて使いましょう。酵素入りなら肌に負担をかけずに古くなった角質を少しずつクリアに。パパイン酵素配合。スクワパウダーウォッシュ、泡立て職人(泡立てネット)/ハーバー研究所