廣森知恵子のビューティトーク
2015-08-03
#04 夏はダイエットの季節です

私は高校生の頃、食べ過ぎが原因で45kgだった体重が69kgまで増えたことがあります。おしゃれが何よりも好きだったのに、カワイイ服が着られないという事実に直面し、「このままではいけない、痩せなきゃ」と、本気でダイエットに取り組んだのです。

当時、いろいろなダイエットがある中で、私が試したダイエットは〝スイカダイエット〟でした。食べる回数や量を減らし、夕食をスイカにするだけでしたが(スイカのない季節は、具だくさんのお味噌汁を代用)、20歳過ぎた頃には、25㎏近く体重が減少。ダイエットには成功したのですが、肌荒れがひどくなり「こんなはずでは・・」と、また悩むようになりました。

そんなときに、母が実践していたバランスの良い食事法を取り入れると、ベスト体重を維持しながら、肌荒れも改善していったのです。その時、「食」の大切さを改めて実感することになりました。ダイエットは、体重だけがモノサシではありません。健康な身体を維持し、生活全体の質を高めることが本来の目的だということを知って欲しいですね。

夏は痩せるチャンスです

体の露出部分が多くなる夏は、日常的に自分の体の変化をチェックできるので、ダイエットには適した季節です。ダイエットの味方でもある野菜がとってもおいしい季節。肉も魚も脂肪分が控えめです。逆に、冬は野菜も根菜類が多くなり濃いめの味付けが必要になったり、肉や魚類も脂がのっているのでカロリーが高くなります。健康や美を保つために大切なことは〝毎日の食事〟。そのために必要なポイントとして、3つのことに気を付けるようにしています。

➀体が冷えるものはとらない。

➁旬の食材を積極的にとる。

③薄味にする。

まず、身体が冷えないように、夏でも冷たいものはあまりとりませんし、ショウガや根菜など、身体を温める食材を意識して食べるようにしています。やはり食の基本は、〝旬のもの〟〝身体が欲しているもの〟を食べることだと感じています。旬の食材を使えば、素材の味を楽しめるので余計な味つけを加える必要がなくなり、自然と薄味になります。

そして、調味料としてよくお酢を使います。自宅のキッチンには3種類のお酢(マイルドなお酢、普通のお酢、熟成させたお酢)を常備して、料理によって使い分けています。酢を使うことで素材の味を引き出し、塩、醤油など、塩分の多いものを減らすことができます。

私は肉料理も大好きなのでたくさん食べますが、3つのポイントに気をつけながら、野菜や海藻など、カロリーの少ないものから必ず食べるようにしています。食べる順番に気をつけて、身体にいい旬のものをバランスよく食べていれば、それほど太る心配がありません。

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夏は色とりどりのおいしい野菜が豊富なのでぜひ活用を。サラダにパイナップルを加えると、ほど良い酸味が加わり、薄味でも飽きずに食べることができます。私は、ドレッシングとしてポン酢を使うことが多いですね。

冷めたおにぎりで手軽にダイエット

私のお昼の主なメニューは自宅で握ってきたおにぎり2個です。鰹節や七味を入れて混ぜたものにのりを巻いて食べます。しっかり食べると、午後の仕事も集中でき、夕食までお腹がすかないので間食を防ぐこともできます。

炭水化物ダイエットをしている方や、「炭水化物=太る」と思っている方にしてみたら、「おにぎり2個は食べ過ぎでは?」と思うかもしれませんが、最近は炭水化物を冷やすことでその性質を変える、「レジスタントスターチ」が注目されています。簡単にいうと、炊いたご飯を一度冷ましてから食べる、パスタは冷製パスタにする、というように炭水化物を一度冷やすことで、美と健康に良い結果が得られると言われているのです。

温かいごはんの場合、でんぷんはすぐに消化吸収されてしまうのですが、「レジスタントスターチ」は、「難消化性でんぷん」とも呼ばれ、「食物繊維」の仲間なので、消化酵素で分解されず、腸内細菌のゴハンとしてビフィズス菌などの栄養として利用されると言われています。同時に、腸にとどまり、インスリンの上昇を緩やかにして、脂肪の吸収を抑制したり、血糖値の上昇を抑制するという効果があるのだとか。

私ももちろんですが、日本人は白いごはんが大好きです。食べ過ぎはいけませんが、大好きなものを我慢しないで食べることができ、しかも健康と美容に良ければ、こんなにいいことはありませんね。

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炭水化物を冷やすと「レジスタントスターチ」がうまれ、インスリンの上昇を緩やかにして、脂肪の吸収を抑制、血糖値の上昇を抑える効果があるのだとか。おにぎりは簡単で手軽なレジスタントスターチ食品です。

実は効果の高い「ながら運動」

暑い夏に、外で運動するのは熱中症などの危険をともないます。また何よりも無理な運動は決して長続きしません。大切なのは緩やかな運動でも、毎日こまめに体を動かす習慣を身に着けることです。私は、〝大好きな洋服をいつまでも美しく着こなせる体型でいたい〟という思いから、数年前から手軽にできる「ながら運動」を続けています。

自転車の立ち漕ぎ

家から最寄りの駅まで自転車で8分ほどありますが、スニーカーに履き替え、サドルにお尻をつけず、ただひたすら足の筋肉を使ってペダルを漕ぎ続けます。たった8分? と思うかもしれませんが、アップダウンのある道をひたすら全速力でこぎ続けるのは意外と大変です。当然、最初はキツイと感じていましたが、体は自然と慣れていくもの。徐々に筋肉がついてきたおかげで苦にならなくなりました。

大股ウォーキング

仕事中はスーツにハイヒールですが、通勤はスニーカーに履きかえて、大股で歩くようにしています。背筋をピンと伸ばし、腹筋に力をいれて歩くだけで、全身運動になるのです。

料理しながらカカトの上げ下げ

料理をしながらおへその下あたりにグッと力をいれてカカトを上げ下げすると、下半身の筋肉を鍛えることができます。さらに、歯を磨く間の10分間はずっとスクワットを続けています。これがスタイルキープにとても効きます。

椅子に座る

普段から椅子に座っているときは、背もたれによりかからないようにして、膝頭をつけておくよう努力しています。背中、おしり、太ももの筋肉に負荷をかけることで、猫背になることを防止して、美しい姿勢を保てるようになるのです。

こんな「ながら運動」の成果を感じたのが、職場の階段を一気に最上階まで駆け上がれるようになったときです。スポーツジムに通ったり、ランニングやウォーキングを始めるのもいいのですが、続かないと意味がありません。お金や時間をかけて特別なことをしなくても、日々の暮らしの中でまめに動き、上手に運動を取り入れるだけでも体は変わってくるものです。(文=土屋綾子、撮影=内田龍)

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ダイエットはバランスのいい食事、適度な運動、プラスサプリメントでサポート。食事の際に1回2粒。メラメラ成分の唐辛子とヘスペリジン、体をいたわるゆるやか成分のサラシアとLAB4 乳酸菌が、年齢を重ねて溜め込みやすくなった体にアプローチ。燃体源(ねんたいげん)/ハーバー研究所