早朝の意外なほどの肌寒さが、ゆっくりと夏の終わりを感じるコロラド。みなさんは、どんな夏を過ごしているでしょうか？ アウトドア好きなコロラドガールの夏は、海外のラグジュアリーなビーチリゾートでリラックスというよりも、どちらかというと雄大なマウントレーニアの森のなかでトレッキングとキャンプを楽しむ、といった感じ。普段からヨガ スタジオへ通う感覚で、ハイキングやロッククライミングへ出かけるのがコロラド流ライフスタイル。そんなアウトドアスポーツが日常生活の中にあるコロラドガールたちの間で、今、ひそかに人気を集めているローカルブランドがある。

アウトドアギア、アパレルのデザインプロジェクト、『TOPO DESIGNS（トポデザイン）』だ。2007年に彫刻家でもあるデザイナーJedd Roseを中心に、Mark Hansen、Erik Goreの3人の仲間でスタートしたブランド。“街でスタイリッシュに、カッコよく山で使える”アウトドア用のバックパックが好評となり、今やアメリカだけでなく、日本やヨーロッパにおいても、じわじわと人気が出始めている。

もともと、マウンテンバイク、トレッキング、フライフィッシングにスキーとオールシーズン、アウトドアを楽しむ３人組から始まったブランド。今ではバックパックはもちろん、アウトドアアパレル、小物やアクセサリーなども展開している。

最近では、アウトドアギアのチョイスに溢れるコロラドだが、彼らは自分たちが便利に使えるものが欲しくて『トポデザイン』を始めたと言う。いちばん重要だったのは、山や川で激しく動きまわる時にどれだけバッグやウェアが邪魔にならず、便利に心地よく使えるか。それがデザインの上で最大のキーだったそうだ。余計な装飾をできるだけ省いてシンプルに。その中に、デザインコンシャスなカラーバリエーションを加えて、単なる機能的なギアとしてではなく、街でもおしゃれに使える個性的なバックパックが誕生した。

耐久性重視の観点から、素材は耐久性が必要とされるワークウェアや用具などに使われる、1000Dコーデュラというコーデュラナイロンを使用。コーデュラナイロンは通常のナイロンの７倍もの強度を持つ耐久性に優れた繊維で、アメリカ軍が採用している他、シートベルト ウェビングなどの素材にも使用されている。地元コロラドのアウトドアフィールドで実際にテストを重ねたうえで製品化しているだけあり、耐久性、機能性の高さには定評がある。

また彼らのワークショップは、エネルギー効率に優れサスティナブルな建築物を普及させる目的で作られたLEEDと呼ばれる世界的な環境配慮の基準に基づいたビルディング内にある。このことからもアウトドアを愛する彼らのエコロジーや環境保全に対する意識の高さが伺える。

コロラド発のアウトドアブランドの中でも、『トポデザイン』が展開するプロダクトは、どこかスペシャルな感じがある。耐久性、機能性はもちろん、シンプルでカラフルなデザインは、街でも山でも独特な存在感があり、身につけているだけでワクワクする。ユニセックスなデザインがアウトドア好きな女子に人気なのも納得。

コロラドの壮大な大地と作り手のライフスタイルが透けて見えるような、そんなアウトドアギアはそうそうない。有名スポーツブランドとのコラボレーションも次々とあり、まだまだ『トポデザイン』の展開から目が離せなそう。

●TOPO DESINGS COLORADO, USA
http://topodesigns.com/