First Day of Springを迎えたかと思えば、次の日は突然の雪。少し温かくなってきたかと思うと、すごく寒くなったり、まだまだ気温の変化が激しい日が続くコロラド。春の訪れに心を躍らせているのは、きっと私だけではないはず。冬の間、北風に吹かれながら耐えてきた植物や冬眠していた虫や動物など、全ての生きものが、温かい春の到来を待ち遠しく思っているに違いない。
「FIG + YARROW(フィグ·アンド·ヤロウ)」に出会ったのは、ちょうど1年ほど前のこんな春先。季節の変わり目でお肌がストレスを受けていたのか、肌荒れに悩まされていた時だった。友達から「フィグ·アンド·ヤロウ」のスキンケアを勧められ、まずはフェイシャルケア·キットを試してみた。
そこで、すごく気に入ったのが、フェイシャルセラム。ローズヒップのほのかな甘い香りと、ほんの数滴でスーッと肌にのびて浸透していく感じがとても心地よく、たちまちその虜になってしまった。使い始めてすぐに、肌が驚くほど柔らかくスムーズになり、今ではボディスクラブやバス + ボディオイルもお気に入りのアイテムだ。
特に、カルダモンとコーヒーをブレンドしたユニークなボディスクラブは、サトウキビ由来のシュガースクラブが古い角質をやさしく取り除き、カフェインを含むコーヒーパウダーが肌を引き締めてくれる。カルダモンのスパイシーな香りに包まれ、保湿、ツヤ、ハリ効果の三拍子を揃えた優れもの。
「フィグ·アンド·ヤロウ」は、2011年にコロラドで誕生したオーガニック·パーソナルケア·ブランド。Beauty / Health / Purityであることにこだわり、オーガニックまたはワイルドクラフトの植物のみを原料に使用して、製造過程も環境に配慮し、全商品をハンドメイドで少量ずつ生産する、まさに職人気質なオーガニックスキンケアのブランドだ。立ち上げ以来、じわじわとその人気を集め、昨年、日本への進出も果たしている。
ブランド創設者のBrandy Monique(ブランディ·モニーク)は、ファッションデザイナーとして活躍する傍らで、植物療法について学び、アロマテラピーやスキンケア効果など、植物が人の心と身体にもたらす影響について深く探求し続けている、このブランドの製造職人でもある。そんな植物との対話から生み出される「フィグ·アンド·ヤロウ」の商品には、植物そのもののパワーが宿っている。
ブランディは、幼い頃から山で花やハーブを摘んで飾ったり、馬や犬と一緒に森を探検したり、鉱石をコレクションしたりと、大自然に囲まれながら育った。自然を愛するライフスタイルがベースとなり、それは今も変わらない。コロラドの壮大な山々は、常に彼女の創作のインスピレーションであり、時には隠れ家でもある。
「フィグ·アンド·ヤロウ」は、植物のピュアな力を信じ、それを活かすため、すべてにオーガニックまたはワイルドクラフトの原料を使い、その時に手に入った植物の個性を見極めながら、彼女らのハンドメイドで少量ずつ生産するのがこだわりだ。ブランディ自らも“職人気質(Shokunin-kishitu)”という言葉を使うほど、そのプロダクトひとつひとつからブランドのスピリットが伝わってくる。
コンテポラリーなパッケージデザインのなかに潜む、パワフルで繊細なプロダクトの数々。肌と心に本当に贅沢なオーガニックスキンケア。この春、コロラドの森でワイルドフラワーの蕾がゆっくり膨らみ始める頃、ブランディの新しいクリエーションも芽吹そうな予感。まだまだ「フィグ·アンド·ヤロウ」の動きから目が離せない。