healthyfood
2016-04-13
身体に優しい薬膳レシピ byちづかみゆき
#13 旬のデトックス食材はイライラ気分解消にも効果あり

秋冬は厳しい寒さに備えて栄養分などさまざまなものを蓄える季節ですが、春はカラダも要らないものを排出しようとするデトックスの季節。前回ダイエットのお話をさせていただきましたが、ダイエットとはデトックスのうちの一部。せっかくですのでもう少しデトックスのお話をさせてください。

人も食材(植物、魚介、他)も同じ自然界のもの。うまくできているもので、この時期はデトックスに効果的な食材が満載です。デトックス=解毒とは、体内に蓄積する老廃物や病気の原因となる有害なものを取り除くこと。里芋、小豆、豆腐、納豆、緑豆(春雨、もやし)、オリーブ、えのき茸、蕪、きゅうり、大葉、しょうが、せり、筍、たらのめ、菜の花、冬瓜、ゴーヤ、にら、にんにく、ふき、ふきのとうなどがその効果を持ちます。

たらのめ、ふきのとうなどを挙げていますが、日本でも昔から「春は苦みのある山菜を食べるとカラダに良い」と言われてきました。そういったものを食べてカラダを整えることを経験して理解し、生活に取り入れてきたのでしょうね。

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今回ご紹介する1品目は『せりとグレープフルーツのサラダ』。このレシピはデトックスだけでなく、グレープフルーツや紫玉ねぎが気を巡らせるので、気の巡りが滞りがちな春特有の不調であるイライラにも効果的。いくら解毒によい食材を取り入れても、気の巡りが悪いと内臓そのものの働きが悪くなってしまい、スムーズにデトックスできません。気を滞らせてしまうストレスを感じている人には特にオススメのデトックスレシピです。紫玉ねぎは旬の新玉ねぎに変えても美味しくいただけます。

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2品目は、フレッシュな筍をいただけるこの季節にぜひ作っていただきたい『鯛と筍、スナップえんどうのワイン蒸し』。ワインがなければ日本酒でも構いませんが、和風でいただくことが多い筍をドライトマトやデトックス食材であるオリーブとともに洋風に仕上げました。さらにふきを加えると美味しさや効果もアップします。旬の鯛やスナップえんどうは体内の余分な水分を出す働きをしています。旬の食材の力を借りながら、少しずつ梅雨の準備も始めておきましょう。(撮影=安井真喜子)

せりとグレープフルーツのサラダ

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材料2人分

 せり  1束
 ルビーグレープフルーツ  1/2個
 紫玉ねぎ  1/4個
 ピンクペッパー  適量
 A
 赤ワインビネガー  大さじ1/2
 はちみつ  大さじ1/2
 塩  ひとつまみ
 こしょう  少々
 EVオリーブオイル  大さじ1/2

作り方

① せりは茎の硬い部分だけ分量外の塩少々を加えた湯でさっと下茹でし、葉や茎の柔らかい部分と一緒に3cmくらいの長さに切る。紫玉ねぎは薄くスライスする。グレープフルーツは皮をむいて房から外しておく。
② ドレッシングを作る。ボウルにAを入れ、よく混ぜ合わせる。
③ ②に①を加えて和え、器に盛り、ピンクペッパーを散らす。

鯛と筍、スナップえんどうのワイン蒸し

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材料2人分

 鯛  2切れ
 筍(水煮)  150g
 スナップえんどう  5本
 オリーブ  15個
 ドライトマト  1枚
 白ワイン  60cc
 塩  1つまみ
 こしょう  少々
 しょうゆ  小さじ1/2
 EVオリーブオイル 適量
木の芽 適宜
適量

作り方

① 鯛は、酒(分量外)を含ませたペーパータオルで表面をふき、塩少々(分量外)をふる。筍は厚さ5mmにスライスする。スナップえんどうは筋を取り、適当な大きさに切る。ドライトマトは大きめにちぎっておく。
② フライパンにEVオリーブオイルを入れて熱し、1の鯛を皮目から入れてこんがりとソテーする。筍も加えて焼き色をつける。
③ ②の鯛を返し、オリーブ、ドライトマト、白ワインを加え、ふたをして蒸し焼きにする(5分くらい)。途中でスナップえんどうを加える。
④ ③に塩、こしょう、しょうゆを加えて味を調え、器に盛り、木の芽を添える。