healthyfood
2016-07-12
身体に優しい薬膳レシピ byちづかみゆき
#16 火を使わず簡単に作れる!夏バテ防止料理で涼しい毎日

今年は早い段階で夏の猛暑予報がでていましたが、7月からこんなに暑くなるとは思ってもみませんでした。すでに熱中症で搬送されるかたの報道も多いですし、夏バテのような症状を感じるとの声もたくさん耳に入ってきます。夏はまだまだこれから。夏の暑さは「心」を傷めやすく、傷めると不眠の症状もでてきます。できるだけ睡眠、休息をとるようこころがけ、あとは食で夏バテを予防しましょう。

暑さを冷ますこと、水分補給、そして汗と一緒に流れ出てしまう気(エネルギー)を補うこと。今回はこの3点を考えたお料理です。食欲が落ちてきているときにも食べやすく、暑くてお料理するのが億劫な日でも、あまり火を使わず簡単に作れるものを選びました。

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まずは『豚しゃぶとトマトの和風ボリュームサラダ』。豚肉をしゃぶしゃぶするところだけ火を使いますが、マグロのぶつ切りに変えれば加熱の必要もなく、より簡単です。そうするとハワイのポキのようなお料理になりますね。疲労回復によい豚肉が気を補いますが、マグロも同じく気を補う食材です。そしてトマトが暑さを冷まし、水分を補給してくれます。

みょうがや香菜は蒸し暑い日本の夏の湿度対策に良い食材です。さわやかな香味野菜は食欲も増しますから、お好みで多めに使っていただいても結構です。香菜を大葉に変えても同じ効果がありますし、美味しくいただけます。青唐辛子のさわやかな辛味が効いたさっぱりした一皿です。一品でおかずにもなりますが、素麺のうえにのせていただいても美味しいですよ。

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次にご紹介するお料理は全く火を使わないもの。『蒸しなすの蟹塩麻婆がけ』はすべて電子レンジで仕上げます。 どちらかというと水分補給やカラダにこもった熱を冷ますことに重点をおいたレシピです。豆腐は軽めに気を補う効果があります。

旬に入って美味しくなってきているなすは、熱を冷ましたり、むくみをとったり、胃腸の働きを助けるこの時期の万能食材ですが、今回の蒸しなすは「皮をむいてすぐに!」1本ずつラップに包んで加熱することで、とってもきれいな色に仕上がりますし、とろりとしてとても美味しいので、ぜひいろんなお料理に活用していただけたらと思います。そのままポン酢をかけて鰹節を添えるだけでも簡単で美味しい1品になります。そしてなす同様、蟹も熱を冷まし、湿度対策にも良い食材。また豆腐が水分補給を担っています。お肉を使わず蟹缶を使った塩麻婆、あっさりしていて夏にオススメです。

豚しゃぶとトマトの和風ボリュームサラダ

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材料2人分

 豚肉しゃぶしゃぶ用(もも、ロース)  150g
 トマト  1個
 紫たまねぎ  1/8個
 みょうが  2個
 香菜  2株
 酒  適宜
 A
 青唐辛子  1本
 酢  大さじ1
 砂糖  大さじ1/2
しょうゆ 大さじ1
EVオリーブオイル 大さじ1/2
白いりごま 小さじ1

作り方

① 豚肉は酒を加えた湯(沸かしすぎに注意)でしゃぶしゃぶし、水気を切る。トマトは一口大の乱切りにする。紫たまねぎはスライスし、みょうがはスライスして水にさらしてから水気を切る。香菜はざく切りにする。
② ドレッシングを作る。青唐辛子を小口切りにし、Aの他の調味料をよく混ぜ合わせた中に加え、なじませる。
③ ①の具材を②のドレッシングで和えて器に盛る。

蒸しなすの蟹塩麻婆がけ

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材料2人分

 豆腐(絹)  250g
 蟹水煮フレーク(缶詰め)  50g入り1缶
 なす  3本
 ラー油  適宜
 万能ねぎ  適宜
 A
 豆板醤  小さじ1
 粉山椒  少々
 塩  1つまみ
 酒  大さじ1
片栗粉 小さじ1
しょうが みじん切り 大さじ1
ねぎ みじん切り 大さじ2

作り方

① 豆腐はキッチンペーパーで包み、耐熱容器に入れてラップをかけずに500wの電子レンジで3分加熱し、冷めたら水気をきって適当な大きさに割る。
② ボウルに蟹缶の中身を汁ごと入れ、Aを加えてよく混ぜ合わせる。
③ なすはへたを落とし、皮を剥いてすぐに1本ずつラップで包み、電子レンジ(500w)で4~5分加熱する。熱いうちに適当な大きさに割いて器に盛る。
④ 耐熱容器に①の豆腐を入れ、②をかけてラップをかけ、電子レンジ(500w)で6~7分加熱してさっと混ぜる。③に④をかけ、小口切りした万能ねぎをふり、ラー油をかける。