「糖質制限」のためにお米を控えていらっしゃるかたも多い昨今ですが、グルテンフリーという観点からはお米は必須。日本では昔から食されてきたものですから主食として最も馴染みのある食材です。真っ白でツヤツヤのごはんも捨てがたいですが、今回は炊き込みごはん2種をご紹介します。忘年会シーズン突入で胃腸の調子がすぐれないかたや寒さでなんとなく胃腸の調子がよくない、疲れている、といった方にもオススメのレシピです。うるち米は胃腸の働きをアップさせる食材で、やさしく元気を補います。
まずは「なつめとピーナツ、お揚げのごはん」から。生薬でもあるなつめは“脾の果”という別名があるように脾=消化器に良い食材です。気血を補い、精神を落ち着かせる働きもあります。ピーナツも胃腸によく、炊き込むと生ピーナツを茹でたような食感が楽しめます。同じく胃腸によいショウガを加え、味わいだけでなく温め効果も考えました。冷えでお腹が痛むときにも、ショウガが効果を発揮。紹興酒の香りがふんわりと感じられるごはんです。美味しさがぐっとアップするので、万能ねぎのトッピングはどうぞお忘れなく。
そして次にご紹介するのが「黒豆、ゴボウ、春菊のごはん」。冬は腎を傷めやすく、いたわってあげないと老化が加速してしまう季節。汗をかかない季節は水分代謝のほとんどを腎に頼ってしまうために負担がかかってしまうのです。腎は成長、発育、生殖、ホルモンなどと関係するところなので、傷めてしまうと老化が加速する…というわけです。そんなことになっては一大事。腎に働きかける炊き込みごはんでいたわってあげましょう。
このレシピでは黒豆とゴボウが腎に働きかけます。他に鶏肉も入っているのですが、鶏肉はお腹を温め、腎にも良い食材です。こちらはかつおだしで和風に仕上げ、炊きあがってから香りの良い春菊を刻んで混ぜ込みました。
炊き込みごはんを炊くとき、私はたいてい多めに炊いて一部を冷凍します。小分けして冷凍しておくととても便利で、青菜の炒め物、お味噌汁を添えてささっとお昼ご飯にしてしまうことも多いです。そんなふうにも使っていただけたら嬉しいです。その場合、春菊は解凍して食べる直前に混ぜ込んでくださいね。
なつめと落花生、お揚げのごはん
材料3~4人分
米 | 2合 |
なつめ | 中三個 |
落花生 | 30g |
油揚げ | 1枚 |
しょうが | 千切り 大さじ1~2 |
万能ねぎ | 適宜 |
A | |
水 | 425ml |
紹興酒 | 大さじ1/2 |
塩 | 小さじ1 |
しょうゆ | 小さじ1 |
作り方
① 米はといでザルにあげる。なつめは種を取って粗みじん切りする。油揚げは油抜きして水気をきり、半分に切ってから5ミリ幅に切る。万能ねぎは小口切りする。
② 炊飯器に米と、水以外の調味料を入れてから水を分量の目盛まで注ぎ、なつめ、落花生、油揚げ、しょうがをのせて炊く。
③ 炊き上がったらよく混ぜて器に盛り、万能ねぎをちらす。
黒豆、ゴボウ、春菊のごはん
材料3~4人分
米 | 2合 |
鶏もも肉 | 90g(小1/2枚) |
黒豆(ドライパック) | 100g |
ごぼう | 1/2本 |
春菊 | 40g(2本くらい) |
A | |
かつおだし | 400ml |
塩 | 小さじ1/2 |
酒 | 大さじ1 |
しょうゆ | 大さじ1 |
作り方
① 米はといでザルにあげる。鶏肉は小さくそぎ切りして分量外の酒少々を絡める。ゴボウはささがき、春菊はみじん切りする。
② 炊飯器に米、Aを入れて混ぜ、鶏肉、ゴボウ、黒豆を平らにのせて炊く。
③ 炊き上がったら春菊を混ぜ込み器に盛る。