まだまだスノー シーズン真っ盛りのコロラド。パウダースノーが降り積もった雪山でウィンタースポーツを楽しむなら、やっぱりスキーリゾートへ。多くのスキー&スノーボードファンを魅了してやまないコロラドのダイナミックなスキーリゾートには、いつも驚きと感動がある。
アスペンやベイルといった世界的に有名なところの他にも、北米で常に人気上位に入るスキーリゾートが数々あって、ローカルのスキーヤー&スノーボーダーは、お気に入りのリゾートで使えるシーズンパスをフル活用して、ウィンター スポーツをエンジョイしている。
私たちも毎年、夏の終わりにはシーズンパスを購入して、その年のスノー シーズンを待ちわびる。コロラドのスキーリゾートのほとんどは、11月初旬から4月の中旬頃までオープンしている。
いくつかお気に入りは、街そのものが優雅なスキーリゾートなビーバークリーク(Beaver Creek Ski Resort)。パーク設備が充実していて、ナイターまで満喫できるキーストーン(Keystone Ski Resort)。積雪量が断トツで歴史あるリゾートタウンが魅力のブレッケンリッジ(Breckenridge Ski Resort)。どのリゾートもゲレンデ施設のクオリティが高く、コースのバリエーションも豊富。隣接するタウンがとっても充実しているから、むしろウィンタースポーツをしなくても、ショッピングやスパ、カフェでたっぷりリゾート感を楽しめるほど。
つい数週間前は、子供連れの友達ファミリーと一緒にキーストーンへ行ってきた。ここは家族連れやパークを楽しむ若者で賑わうリゾートとしても有名で、誰でも気軽に楽しめるテレインパークの充実度はここ数年で急上昇だ。メインゲートからでは分かりにくいけれど、ゲレンデの広さは圧倒的。正面のキーストーンマウンテン、その奥にノースピークがあって、そのまた奥にアウトバックがあり、ゴンドラやリフトを乗り継いで奥へ、奥へ進むに連れて静かで自然そのもののコースが広がる。
ゴンドラに乗り込みキーストーンマウンテンの頂上まで一気に登ると、そこはまるで天空の白銀世界。標高3,500mを超える山頂からは、湖が見渡せる絶景のパノラマ。あまりに広すぎて、どこを滑れば良いか戸惑ってしまうぐらいで、とにかくそのスケールに大きさに驚かされる。
滑らかな雪の上にボードを走らせるとキュ、キュという音が心地よく耳に響く。優しいコースを選びながら、斜面も適度に楽しみつつ軽快に滑っていく。コロラドの雪は時に“シャンパンスノー”とも表現される。とても軽くてフワッと舞い上がる雪質は、ボードの下に雪が当たっている感じさえしない、まるで飛んでいるような感覚だ。とにかく長いスロープを山頂から落ちるように滑っていく。途中で一休みして、寝転がり空を見上げると、真っ青な空が続く。美しい樹氷に囲まれたスロープは、フロントゲートの喧噪をすっかり忘れるほどだ。
アウトバックまで辿り着くとそこは、その名の通りコースをあまり切り開かずに山そのものを滑る事を重視したレイアウトになっていて、林の中を滑り抜ける林間コース。ちょっとした急斜面等、上級スキーヤー&スノーボーダーにはたまらないスポット。そんな上級者向けのためのランチ付きキャットスキー ツアー(要予約)もある。
リフトではアクセスできないボウルエリアを滑ることができて、プロモーションビデオに出てきそうな特別な体験ができる、すごくオススメのツアーだ。エキスパートじゃないけれど、ボウルエリアを滑りたい人向けにも、予約なしで乗れるキャット(圧雪車)が不定期で運行している。初めてでも気兼ねなく試せるので、好奇心をくすぐられる。
スロープで疲れた身体とお腹を満たしてくれるのは、ゲレンデに隣接しているリゾートタウンのレストランやバー。この日はマルディグラ(Mardi Gras)のイベントで、タウン全体はガンボスープの味を競うスタンドがずらりと並び賑わっていた。他のスキーヤーたちと今日の滑りを笑って語り合う。コロラドの地ビールやワインを片手に適度な疲労感を癒し、スロープの余韻を楽しむ絶好のひとときだ。
寒さを忘れて自然の中で冬の最高な時間を過ごせるスキーリゾート。このパウダースノーに呼ばれて、来週もまたここへやってきてしまいそうだ。