ヨーロッパ人のチョコレート好きは尋常ではないといつも思う。クリスマスやイースター前には何キロ?と思うくらいのチョコレートのご贈答パックを購入するし、「チョコレートは人を幸せにする」と多くの知り合いが言う。暗くて寒い冬に悲しかったり辛かったりしても、チョコレート食べると元気になるって、日本では思ってもみませんでした。
ベルリンでプレゼントとしてチョコを買うなら『Erich Hamannエーリッヒ・ハマン』にしている。第二次世界大戦前の1912年にビターチョコレートの店として創業。1928年には旧西べルリンの今の場所に工場付の本店を開店。店舗デザインはバウハウス出身のヨハネス・イッテンが手がけていて、今も変わらぬインテリアがとても素敵だ。エーリッヒ・ハマンさんご本人が1949年にお亡くなりになってからも、未亡人、そしてお子さん、お孫さんと家族経営が続いている。
板チョコからプラリネのボックスまで、とにかくその種類も多いのだが、私がもっぱら気に入っているのがBorkeという樹皮のようなものとPlättchenという正方形の薄いチョコレ−ト。ビターとミルクチョコレートと両方あるが、私はいつもビターを買う。コーヒービーンや生姜をコーティングしたMocca-BohnenやIngwer-Stäbchenも気軽に食べられるのでいい。
それぞれのチョコレートのユニークなカタチもさることながら、ここの店のパッケージが本当にかっこいい。知り合いの中には箱だけ欲しいという人もいるほど。ストレートなラインは斬新で今でも新しい。ビターは青、ミルクは赤に統一されている。とにかく甘いチョコレートを売る店がファンシーでなく、ストイックな感じのプレゼンになっている(昔からずっと、そうだったこと)が個人的に何とも気に入っているのだ。
デザイン性の高いことから、デパートや菓子屋だけでなく、おしゃれなセレクトショップにも並ぶ『Erich Hamannエーリッヒ・ハマン』のチョコレート。実はヒトラーのお気に入りでもあったそうで、何ともベルリンらしいおみやげなのです。
Erich Hamann
http://hamann-schokolade.de/