クリスマスが終われば、すぐにお正月。皆さんは毎年、お正月のしつらえをどのようにしていますか? 今回は日本の年中行事をインテリアで楽しめる小物をいくつかご紹介します。いずれも「ここかしこ」のオンラインショップを通して、全国どこにお住まいの方も手に入れられます。
まずはこちら、陶芸作家の福岡光里さんがつくる「ぐいのみ鏡餅」です。その名の通り鏡餅の形をしていて、ひっくり返すとぐい呑みになるというユーモアのある一品。飾って良し、使って良し。ふっくら愛らしく、かつ、すっきり洗練されたフォルムが魅力的です。
敷台は小皿としても使えます。販売は毎年12月上旬。すぐに売り切れる人気の品なので、ほしいと思った方は受注開始のタイミングを逃さないように、「ここかしこ」のウェブサイトをチェックしてください。
上にちょこんと鎮座するみかんも、干支札も、敷台も、すべて福岡さんがつくっています。かわいいのに凛としている。福岡さん自身もそんな素敵な女性なんですよ。
福岡さんの製作風景の写真から。「かわいい子に育つんだよ」と心の中で声をかけながらつくるそうです。
お正月に合わせて、干支ものも。これは高岡銅器の老舗、大寺幸八郎商店がつくる銅の置物「福ざる」です。親子の置き方次第でさまざまなシーンをつくることができ、眺めていると、ほのぼのとした気持ちになります。同店は万延元年(1860年)の創業で、富山県高岡市は昔から日本一の銅器の産地として名を馳せています。
肌と黒の2色。親ざるは親指大、子ざるは豆粒大です。大寺幸八郎商店のミニ干支シリーズは、これで9作目。デザインは毎年、林悠介さんが手がけています。
3月は雛祭り。雛飾りは場所を取るのが悩みの種ですが、この「とのとひめ」は幅9センチ、奥行き8センチ、高さも8センチと、コンパクトサイズ。品のよいお顔の人形は東京の松崎人形の製作で、同社の雛人形や五月人形は「幸一光」の名で知られています。小さくても確かな存在感があり、抑えた色調だから、飽きずに長く飾ることができます。
2016年版から雛道具桐箱付きのセット(左)が新登場。桐箱から人形を出して、そのまま箱の上に飾れます。屏風や花橘、ぼんぼりなどの雛道具も手づくり。箱に使われている桐は国産最高級。玉台紙箱付きのセット(右)には雛道具が入りません。人形の大きさや仕様はどちらも同じです。
端午の節句には、陶器製の兜を飾ってはいかが? この優美で力強い「SAMURAI KABUTO」も福岡光里さんの作品で、コンセプトは「いざ出陣!」のココロ。しっかり準備して決戦に臨む、清廉な心構えを表現しています。今の時代、そんな心構えが必要な場面は男女関係なくありますよね。だから女の子への贈り物に求める方もいるそうです。
写真は2015年版のデザインで、全6色。大きさは幅が約13センチ、高さが約12センチ。化粧箱入りで、鯉のぼりのほか、台と屏風も付きます。福岡さんはその時の空気感やイメージを大切にするので、デザインや大きさが毎年少しずつ異なります。それも手づくりならでは。
最後は「お着替え大黒」を。七福神の一柱である大黒天は財福を司る神です。頭巾をかぶり、右手に打出の小槌を持ち、左肩に福袋をかつぐ姿が定番ですが、その頭巾を赤い帽子に、小槌をプレゼントに替えて、白い髭を付けてみると……あら、クリスマスの時期に世界中でひっぱりだこの、あの御仁に大変身!
製作は「とのとひめ」と同じ松崎人形。大きさは幅9センチ、奥行き8センチ、高さ8センチ。小槌とプレゼントは差し込み式で、簡単に取り替えることができます。
大黒天が持つ袋にはたくさんの福が、サンタクロースが持つ袋にはたくさんのプレゼントが入っています。つまり、どちらの袋にも人々の夢と希望が詰まっている。笑顔のほかに、実はそんな共通点があったことにも気づく、目からウロコな人形を飾って、福を呼び込みたいですね。
取材協力:ここかしこ http://kokokashiko.jp