Brighton:ブライトン
2016-01-20
人気のインディペンデント雑誌店へ

先日、以前からずっと気になっていた店にいってきました。ノース・レインの北端、トラファルガー・ストリートにある「マガジン・ブライトン」はその名の通り雑誌だけ、それも大手資本に属さない、独立経営の雑誌だけを置くというちょっと珍しいお店です。

1

昔から雑誌が大好きだというマーティンさんが、一昨年オープンしたばかり。オンラインでは世界中どこにいても何でも手に入る一方、少部数で販売力の小さいインディペンデントの雑誌はますます居場所がなくなっている昨今、このような店を開こうという心意気がまず嬉しいではないですか。だからこそ、「マガジン・ブライトン」ができて、ロンドンまで好きな雑誌を買いにいかなくてもすむと喜んでいるブライトニアンも多く、ビジネスは軌道に乗っているそうです。

2

そういえばアナログレコード専門店もブライトンには数軒あって、いつもお客さんは絶えない様子。そもそもここ、ノース・レインは、独立経営の小規模店舗がほとんどで、独特の雰囲気を色濃く保っているところ。アナログレコードのみならず、自転車店、スクーター専門店、各種のアンティークや古本屋、ビーズ・手芸品専門店、自家焙煎のカフェといった、レトロかつローテクな店がひしめくこの町の客層は、「マガジン・ブライトン」としっくり馴染むはず。

3

小さな店ですが常時200点以上の雑誌が置いてあるので、つい1時間ほども長居して立ち読みしてしまいました。日本版もある米ポートランド発「Kinfolk」や、紙のクラフトを紹介するオランダの「flow」はここでも売れ筋のよう。英語の雑誌がほとんどですが、ドバイで発行されている中東専門のライフスタイル誌「Brown Book」なんていうのも発見。クオリティが高く、独自の視点が光っている雑誌がけっこうあって、たくさん買い込んでしまいました。その一部をご紹介します。

「frankie」はオーストラリア発の人気女性誌。フォトジャーナル、ファッション、家まわりなどライフスタイル全般をあつかう中に、ムスリム系オーストラリア人のインタビューもはさまっていたり。ソフトな写真のテイストやかわいいもののセンスは女子力全開で、日本女子のドツボにはまるはず。

4 frankie
4 frankie014 frankie02

「Lucky Peach」はアメリカのストリートフード雑誌。私が購入したのは朝食特集号。とくに香港の朝食と雨傘革命をからめた記事や、アメリカ南部のトウモロコシ粥への愛を語る記事に興味津々。

5.luckypeach01

「Makeshift」は、インフォーマル経済の隠れたクリエイティヴィティを発掘すると銘打った雑誌。自宅での飛行機開発、政府によるインターネット検閲に対抗するハッキング、大資本に抗する小規模農家の連携といったひそやかな人間の営みを世界中から探しだして紹介。特定の事務所も発行地もなく、グローバルな編集体制によるまさにインディペンデント雑誌の雄。

6 makeshift6 makeshift01

「ANORAK」はロンドンで発行されている子ども向け雑誌。新しいイラストレーターをさかんに発掘し、見るだけでも楽しい。その幼児版「dot.」も、あまりのかわいさに表紙買い。

7
7 anorak027 dot01

「Works That Work」は旧ソ連のバス停、敵の目をあざむくために使われた戦車型バルーン、20世紀初頭の三色分解によるカラー写真など、テクノロジーの歴史をひもといて人間の奇妙な発想を探る。発行元はオランダ。

8 works that works8works that work 01

ちなみに店内にはコーヒー豆も売ってました。お店が繁盛してカフェコーナーが併設されることを切に祈って。