「お土産は何がいい?」久しぶりの一時帰国は家族へのお土産に悩みますが、今回は母からリクエストがありました。「テペの歯ブラシ買ってきてくれる?」以前テレビで紹介されているのを見て使ってみたいとのこと。早速お土産を求めて薬局へ。
薬局の商品棚を見てみると、歯ブラシだけでなく歯間ブラシの種類が沢山。スウェーデンで受けた最初の歯科検診で歯間ケアを勧められたことを思い出しました。
後期高齢者が持つ自分の歯の平均本数を比較してみると、75歳以上の日本人は約13本(厚生労働省2011年)。85歳のスウェーデン人は約18本(EpiWux 2008年)。この国の人たちのキレイで健康的な歯の秘密は歯間ブラッシングにあるのかも。
お土産にリクエストされた歯ブラシのテペ社(TePe Munhygienprodukter AB)は元々、歯間ケア用ウッドスティック、つまり爪楊枝を製造販売することから始まっていて、51年前から歯間ケアに注目していました。ということで創業以来、歯科予防先進国スウェーデンでオーラルケア商品を世に送り続けているテペ社に、お口メンテナンスの秘訣を教えてもらいました。
テペ社はスウェーデンで3番目に大きい都市マルメにあります。マルメにはスウェーデンとデンマークを結ぶ橋が架かっていて、デンマークの首都コペンハーゲンへは車で約40分という距離。今日みたいに天気が良い日には海の向こうにデンマークを望めます。
テペ社では歯科衛生士のリーナさん、製品開発部長のパウルさん、インダストリアルデザイナーのスザンさんが迎えてくれました。歯間ブラシの重要性について質問すると「とっても大切。普通のブラシで磨くだけでは歯と歯の間に溜まったプラーク(歯垢)を落とせなくて、放っておくと歯周病の原因になるの」とリーナさん。
日本では食後の歯磨きをしていれば大丈夫という認識が一般的だと思うと話すと、「歯は5面ブラッシングするのが大切だよ」とパウルさん。そう、歯の表と裏、上の部分そして歯と歯の間で5面。通常の歯磨きだと3面だけのブラッシングになり、平均で42%のプラークしか落とせていないという研究結果もあるそう。だから歯間ブラシや糸ようじを使って、歯間も含めた5面のブラッシングが大事なのだとリーナさんからもアドバイスをもらいました。そういえば、私の周りにもランチの後に歯間ブラシでケアしている人たちが居ます。この国では5面を磨くという認識は専門家だけでなく、一般的にも浸透しているようです。
そして、テペの歯間ブラシはポケットサイズのケースで持ち運べるものも。スマートに歯をシーシーできるのはデザイン大国スウェーデンならでは。
歯ブラシのデザインもとてもシンプルに感じます。そこにも秘密が隠されていました。「ブラシのネック部分をお湯で温めると、自分の歯にフィットするようにブラシのヘッド角度を調整出来るのよ」とスザンさん。そして柄の部分は、どんな握り方でもキレイに磨けるようにデザインされていました。スウェーデン人の4人に1人が使っているMade in Swedenの歯ブラシは、ここマルメから世界86カ国へと届けられています。
玄関を後にすると歯の形をしたオブジェが。そこには「マルメで一番のポケストップ」と書かれたメッセージと歯ブラシが置かれています。ポケモンGOを楽しんでいる人たちに歯ブラシをプレゼントするという粋なはからいに、思わず本日最後のシャッターを押してマルメの旅を終えるのでした。
●テペ社(英語サイト)
http://www.tepe.com/tips-advice/cleaning-between-teeth/
●テペのデンタルケア商品について(日本のテペ社パートナーサイト)
http://crossf.com/product/Tepe.html
http://www.elva.co.jp/toothbrush/