travel
2016-01-15
心も身体もきれいになる旅へ by 寺田直子
#09 巨石パワーと猫に癒される小旅行

新しい年を迎えリフレッシュ気分でどこかへ。そう思う方も多いはず。でも、海外旅行までは無理。そんなとき日常のほんの少し先にある小旅行はどうでしょう。私が仕事やプライベートでちょっと煮詰まったとき、フラリと訪れるのが房総。なかでも絶景のパワースポットが鋸南(きょなん)です。

1

東京湾アクアラインを通過して木更津に入ったら一気に海岸線の内房なぎさラインで南下。めざす鋸南町までは小1時間のドライブ。この距離感が適度なプチトリップ気分で心が湧きたちます。

鋸南でまず訪れたいのが鋸(のこぎり)山。標高は330mと決して高いものではないのですが、ここがとにかく感動的な絶景スポット!山頂へはロープウェーがあるのでそれに乗り込みます。

2

山頂駅の展望台からは眼下に金谷漁港。そして晴れていれば東京湾の向こうに名峰・富士山が。本当にクリアならばスカイツリーを見ることもできるとか。

3

開放感的なパノラマはここまで来てこその眺め。これだけで気分は晴々と爽快です。

4

山頂駅から目指すのはさらなる圧巻の眺望とパワースポットです。展望台から少し歩くと見えてくるのが日本寺。およそ1300年前に開山した銘刹です。拝観料を払い、整備された遊歩道と標識のままに奥へと歩いていきます。周囲は切り立った崖が迫り、独特の雰囲気。実はこの一帯は江戸時代、採石場として活用されていたところ。房州石と呼ばれて大いに利用されていました。切り出した山がのこぎりの歯のように見えたことから鋸山と呼ばれるようになったわけです。

5

やがて、あらわれる空間はきっと誰もが驚愕するはず。巨大な百済観音です。それも石切り場跡を使って掘られています。戦没者および交通事故犠牲者供養のために昭和41年に誕生したもので、とにかく圧巻のひとこと。さらに、石切り場の間を抜けて見上げると、岩の上に人がいるのが見えます。それが「地獄のぞき」。鋸山でのハイライトです。

6

「地獄のぞき」へは長い石の階段をのぼっていきます。じんわりと汗をかくほどですが、それも展望スポットに着いたら一瞬にして忘れてしまいます。想像をはるかに超えたダイナミックな眺望は、東京近郊とは思えないすばらしさ。富士山もさらにクッキリと涙が出そうなほど神々しい。さえぎるもののないパノラマは気持ちを清々しい気分で満たしてくれるようで、まさにパワースポットです。

7

鋸山のもうひとつのお楽しみ、それは猫。ロープウェー山頂駅の名物です。冬とはいえ温かな房総のひだまりの中でのんびりくつろぐ猫たちの姿にはしみじみと癒されます。

8

最後にもうひとつのお気に入りを。時間があれば、もう少しドライブを続けて外房の鴨川へ。海岸沿いにあるFusabusaは房総の良質な食材を使った愛すべきカフェ。

9

ここで味わいたいのが鴨川漁港産のサバを自家製燻製したサバサンド。これがもう絶品中の絶品。軽くスモークされたジューシーな身の厚いサバにマスタードマヨネーズとフレッシュな地元の野菜がたっぷり。これを食べるだけのために訪れたいほどのおいしさです。

10

巨石パワーでリフレッシュして、猫たちに癒されて、サバサンドでお腹もいっぱい。すっきりたっぷりリチャージできる房総への小旅行。ぜひ、お試しください。

鋸南ロープウェー
http://www.mt-nokogiri.co.jp
鋸山日本寺
http://www.nihonji.jp/
Fusabusa 
http://satoumi.fusabusa.jp/