travel
2016-06-23
心も身体もきれいになる旅へ by 寺田直子
#14 感動必至!この夏は期間限定の北海道・雲海テラスへ

さわやかな季節を迎えた北海道はこれからがサマーバケーションのシーズン。のびやかに北の大地の自然を体験するのであれば、やはりレンタカーを借りて自分たちだけの旅ストーリーをつむいでもらいたいと思います。わたしがおすすめする絶景のひとつは、美瑛の白金温泉近くの「青い池」。乳白したブルーは天然のものですが、信じられないほど神秘的な美しさで感動すること間違いなし。必見です。

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そして、もうひとつが一生に一度の感動体験として、ぜひ訪れてもらいたいのが『星野リゾート リゾナーレトマム』の雲海テラスからの期間限定の雲海ウォッチングです。

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雲海テラスは冬季スキー用のゴンドラを使い、まだ夜が明けない中、山頂へ移動。そこからご来光とあわせて雲海を迎えるというもの。10年続く名物アトラクションで、毎年、多くの方が雲海を見るために訪れる大人気ぶり。天候が安定する春から初秋にかけてのみ行われ、今年は2016年5月14日~10月17日(予定)。まさに、今が行き時です。

雲海ウォッチングをするには前日にリゾートから出される「雲海発生予報」をチェックします。オーロラと同じで雲海も自然現象ですから、毎日見られるわけではありません。私は発生率が高いとされる9月に行きましたが、そのときはみごとにビンゴ!感動的な美しさの雲海と遭遇することができました。

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真っ暗な中、ゴンドラには大勢の人が列をつくり頂上を目指します。夏とはいえ北海道なのでジャケットを着用。温かい格好でのぞみます。頂上に到着してもまだ周囲は暗い。それでも、夜明け前特有の明るくなる気配を感じます。展望エリアにはカフェがあり、温かいコーヒーやスープ、軽食がオーダーできるのがうれしい。きりっと冷えた北海道の朝の空気をたっぷりと深呼吸しながらサンライズを待ちます。

やがて空がうっすらと明るくなり、淡いピンク色に染まりだします。それと同時に周囲は彩度を増し、テラスの眼下に広がる雲海をうつしだします。それはまさに「海」と呼びたいもので、ゆるやかにうねり、山肌にまとわりつくように刻々と形を変えながら圧倒的な存在感を与えます。二度と同じものは出現しない自然の造形の不思議さを感じずにはいられません。

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そして、夜明けの瞬間。
雲海の一点が炎を灯したようにポッとオレンジ色に染まると、ゆっくりと太陽が雲海の間から顔をのぞかせました。

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「わぁ」。
待ち望んでいたギャラリーから感動の声が漏れます。最初、夢中で写真を撮っていましたが、途中からは言葉もなく、周囲を明るく染めていく奇跡のような日の出の美しさをただ見つめるだけ。この感動を大好きな人たちにも見せてあげたい。ふと、そんな気持ちになりました。

雲海には「太平洋産雲海」、「トマム産雲海」、「悪天候型雲海」などいくつかのパターンがあるそうです。遭遇する確率は今までのデータからおよそ30~40%とのこと。それゆえにまさしく一期一会。その朝にしか見ることのできない雲海ウォッチングはかけがえのない旅の記憶へと昇華します。

雲海を堪能した後は、ゴンドラで下へ降りるのは自由。せっかくなので早朝のフレッシュな空気の中、軽くストレッチをしたり、周囲に整えられた遊歩道をウォーキングするのもおすすめです。朝露に濡れた樹木を眺めているだけで清々しい気持ちになります。2015年秋には新しい遊歩道デッキ「クラウドウォーク」も登場し、さらにダイナミックな雲海ウォッチングが楽しめるようになりました。

リゾートに戻ったら意外なほどお腹が空いていることに気づきます。雲海ゴンドラ山麓駅があるリゾートセンター内にある「トマム食堂」にかけこみます。ここは近隣農家・生産者の食材を使った北海道の旬の食材がたっぷり味わえる朝食メニューが自慢。

6注*メニューは異なることがあります

なかでも私が感動したのがトウモロコシの甘さとフレッシュさ。そしてみずみずしい野菜やフルーツ。朝の空気の中で軽く運動をした後の健康的な朝食は、まさに一日をスタートさせるにはパーフェクト。

7注*メニューは異なることがあります

「さあ、今日は何をして過ごそうか」。
始まったばかりの美しいバカンスに心が躍る瞬間です。

美瑛町観光情報サイト
http://www.biei-hokkaido.jp/search/sightseeing/viewspot/000035.html
星野リゾート  リゾナーレ トマム
http://www.risonare-tomamu.com/summer/index.html
雲海テラス特設サイト
http://www.snowtomamu.jp/unkai_terrace/