晴天の日はシカゴのスカイラインが見渡せるミュージアム・キャンパスに出かけたい衝動にかられる。ミシガン湖に浮かぶ半島のようなこの場所から見るシカゴの摩天楼は、息を呑む美しさ。近年著しい繁栄ぶりをみせるアメリカの大都市ならではのパワーを感じさせてくれる。
ミュージアム・キャンパスには、アドラー・プラネタリアム、シェド水族館、常設恐竜展で知られるシカゴ自然歴史博物館など、シカゴ自慢の施設が並ぶ。半島周辺にはボートやヨット用のマリーナの他、アメリカン・フットボールの地元シカゴ・ベアーズ・チームの球場もあり、常に地元の人や観光客でにぎわっている。
私と7才の息子は週末によくこの半島の最先端にあるアドラー・プラネタリウムに出かける。この日はミュージアム・ウィークの前祝いとして入場料が無料だったのを理由に出かけたのだが、あまりの天気の良さと綺麗な景色に魅了され、結局プラネタリウムには行かずに、息子の友達とママ友と一緒に凧揚げなどをして半日を外で過ごした。
土曜日の朝のミュージアム・キャンパスは蒼蒼とした空と太陽の光が反映し、きらきら輝くミシガン湖を目の前に、多くのカップルや家族連れが集まっていた。穏やかな秋風に吹かれながら湖でヨットやボートに乗る水上遊びに興じる人もいれば、半島でセグウエイ・ツアーに参加する人、バイクに乗り湖畔を走るシカゴアンも。ビーチで水遊びをするファミリーもいれば、横になり読書を楽しむ大人も見かけた。また結婚式の写真撮影があっちこっちであり、近くにいた人たちは幸せのお裾分けもしてもらった。
シカゴの夏は短いので、公園やストリートなどあらゆる場所でコンサートやフェスティバルがあり、人々は夏の気分を120%満喫する。だから夏が終わると少し寂しい気持ちにもなるが、季節の変わり目を肌で感じながら、シカゴアン自慢の美しいスカイラインと湖を眺めながら外で遊ぶのもまた情緒があってよい。この秋、ミシガン湖畔で息子たちと凧揚げをしたことは、シカゴの楽しい思い出のひとつとなった。