Chicago:シカゴ
2015-10-28
感動いっぱいのシカゴマラソン

2015年シカゴマラソンが10月11日に開催され、4万6千人が参加した。今年から抽選制になったため、日頃からトレーニングをしているランナーでも抽選に当たらなければ走れない。近所に住んでいる日本人のママ友が、40才の誕生日を記念にフルマラソンに挑戦したいので一緒に応募しようと、今年の年明けに言ってきた。取り敢えず応募してみると2人とも抽選に当たった。中学生の頃陸上部で800メールをやっていただけに、身体の血が騒ぎ始めた。

でもトレーニングをする自信がない、怪我をしたらどうしよう、などと不安になり、結局断念。普段からちゃんとトレーニングをしていて参加したいというランナーに、チケットを譲ってあげたいという気持ちもあった。

10月に入るとシカゴの街もマラソンの準備に入った。シカゴ姉妹都市インターナショナル大阪委員会は日米交流プログラムの一環として、毎年日本人ランナーを支援しており、10マイル地点て和太鼓演奏で応援をする。私も今年から大阪委員会のメンバーを努めており、応援を楽しみにしていた。そんな中、大阪委員長で、日本経済新聞社シカゴ支店で記者として勤務する野毛井洋子さんが、東京の同僚がマラソンに参加するが出張で不在のため、レストランなどを案内してくれとリクエストがあり、ランナーの方々のお話しを聞ける絶好のチャンスと思い引き受けた。

マラソン前夜はエネルギーを付けるためにも炭水化物たっぷりのパスタがよいとお願いされ、ダウンタウンのイタリアン店に幾つかに電話をかけたが、どこも予約で一杯。ランナーはきっと皆同じことを考えているのだろうと思いながら、ダウンタウンから少し離れたイタリアンタウンにある人気レストランの予約を取った。ランナーの方々が美味しかったと言ってくれて一安心した。

食事中に6人のランナーの方々から国際マラソンについて色々お話を聞いた。5人は新聞やテレビなどメディア関係のお仕事をされていて、1人はアサヒビールに勤務。1年に4、5回はフルマラソンを走り、世界6大マラソン完走を目指すというセミプロのような方々。フルマラソン完走の翌日も普通に出勤するらしい。マラソンについて語っている時に目が輝いているのが印象的だった。

翌日に向けてお酒は控えた。フルマラソンの最後の10キロは、ゴールに着いた後ビールを飲める瞬間を楽しみにしながら、「ビール、ビール、ビール」という掛け声を出しながら走るという(笑)。

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世界の6大マラソンはシカゴ、ボストン、ロンドン、ベルリン、ニューヨーク、東京だと聞き、シカゴでPR事業をやっている者にとっては非常に嬉しかった。6大マラソン入りの条件としては、ルートが良いことと、応援が充実していることなど。ランナーは応援してくれる人々がいるからこそ頑張れるらしく、当日応援してみてそれを実感した。

当日、ランナーの方々は午前5時ごろ起床 、応援団は6時起き。静まり返るダウンタウンに行き、ランナー菅野さんの娘さんで応援に一緒に行くことになった杏菜さんをピックアップして、電車で大阪委員会の応援スポットへ向かった。向かう最中に既に始まっていた身体障害者の方々のレースがみられ益々興奮。応援スポットに着くと在シカゴ日本総領事館のスタッフや大阪委員会のメンバーなどが和太鼓 グループと一緒に応援に励んでいた。

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アフリカ系のトップランナー陣がスプリンターのように美しい姿で走り去っていった。事前にこのスポットのことを知っていた日本人ランナーは、応援団に手を振ってくれて、走る方と応援する方で、お互いに励ましあった。フルマラソン初挑戦のママ友の娘さん2人とご主人も応援にきており、一緒にママが通りすぎるのを待った。

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ママ友の姿がみえた時は、感動で涙がでてきた。40才の誕生日を記念に走るというママ友の根性に脱帽。東京から来ているランナー達は爽やかな笑顔をみせて走り去った。

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知り合いのランナーが走り去ると、かなりの混雑が予想されるのを覚悟で、今度はダウンタウンのゴール近くまで行くことにした。携帯電話を持って走っていたママ友は途中、スポーツ飲料水を飲んで体調が悪くなり、連絡が取れなくなったが、5時間半くらいで完走。ゴール付近で会うと、完走した喜びと体調が悪くなった悔しさで目に少し涙を浮かべながら、来年は一緒に走ろうと誘ってきた。もう2度と走らないと言うだろうと予想していただけにビックリ。ママ友も応援団がいたからこそ完走できた、最後まで応援してくれてありがとう、と言ってくれた。

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東京から参加したランナーの方々とママ友の感想をお聞きして、ますますマラソンへの熱意が高まった。シカゴマラソンを通して素敵な出会いがあり、また達成感を共有でき、感激いっぱいの週末となった。東京のランナーの皆さんは、シカゴは綺麗な街で優しい人が多い、シカゴの良さを味わった観光マラソンになったと言ってくれて、本当に嬉しかった。

6Photo by Masako Nishiyama

来年は取りあえずハーフマラソンに挑戦してみたい。菅野さんに1日30分走れば大丈夫というアドバイスを頂いたので、1日30分ジョギングを始めた 。継続できることを願いつつ頑張ります。東京のランナーの皆さん、応援してくださいね。来年もシカゴでお待ちしております!