Nice:ニース
2016-03-25
昔ながらの手作り「アレッポ石鹸」は自慢のニース土産

旅の目的、郷土料理の次は、お土産だけではなく是非自分用にも買って帰っていただきたい商品をご紹介します。観光客のみなさんが多く訪れる“旧市街”にはたくさんのお土産屋さんが軒を連ねています。主役は南仏の太陽をいっぱい浴びて育ったオリーブ、レモン、ラベンダー、ハーブ。これら南仏のアイドルたちが食品やポプリに加工されたり、食器や雑貨のイラストに描かれたりして、旅の痕跡として持ち帰りやすいお土産品となって売られています。

驚いたのは、オリーブオイルやラベンダーなどを原料とした「固形石鹸」がお土産の主力アイテムになっていること。専門に取り扱ったお店が随所にあるほど。プロヴァンスは石鹸も有名なのです。

わたしも石鹸はもっぱら固形派。素朴な硬い物体からクリームのように滑らかな泡が発生するその化学反応(?)がなんとも神秘的で、毎日顔や身体を洗う前の一つの儀式として、一生懸命泡立てています。

パンに合うオリーブオイルを探し求めてフランスにやってきましたが、身体に合うオリーブオイルの固形石鹸というのはまた新たな魅力商品です。お土産には品質が不安で価格も高めなので敬遠していたのですが、ここはひとつ良質のお気に入りを探すことに。

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とはいっても、あまたあるお店の中から良質なものを選ぶのは困難。そこで「自然派食品・製品のことならこの人に聞け!」と言われるニース在住の日本人女性に案内してもらうことに。野菜も一目でBioかそうでないかを見極められる目利きでもある、わたしの食の師匠です。そんな彼女にお墨付きをいただいたのが、「La Maison du Savon de Marseille (ラメゾンデュサボンドマルセイユ)社」さんのアレッポ石鹸。“旧市街”の細い路地が交差する角のお店で取り扱っている石鹸です。

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アレッポ石鹸とは、紀元前シリアの都市アレッポが発祥で、オリーブオイル、ローリエ(月桂樹)オイルを原料として、昔ながらの釜炊き製法で作られた手作り石鹸。アレッポ石鹸という名称で販売されている石鹸はたくさんあって品質もまちまちですが、こちらの石鹸は動物性脂肪や防腐剤、着色料、香料が一切含まれていない完全無添加石鹸で、品質も間違いないとのこと。また、洗髪・洗顔・メイクも落とせるといいます。

食品に例えると「無農薬で、焼く・煮る・炒める、どの調理法でもおいしくいただける野菜」といったイメージです。実際使ってみると、その洗い上がりの肌の感触に手がびっくりします。汚れが落ちて本来のハリのある素肌に触れた感覚。ツルッとしているのにもっちり。余分なものを落としながら潤いを与えてくれているのでしょう。天然成分だからこそなせる職人技。他の生産者のアレッポ石鹸も試してみたのですが、この感動は得られませんでした。巡り会いに感謝です。

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同じシリーズでもローリエオイルの含有量が20%、30%と上がるバージョンがあります(値段も上がります)。ローリエオイルは貴重なオイルで効能も豊富。さっぱり感があり、抗菌力もがあるので、ニキビ肌の方にいいかもしれません。わたしに合うのは含有量の少ない低価格の方。おすすめも実はこちらです。

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というわけで、お気に入りとなった石鹸は、自信を持って友人知人に贈れるニース土産となり、日本でも感動したとの報告を受けています。我が家ではこの石鹸で泡を立てる儀式が日々行われています。

ただ、購入が大変。お店の場所が迷路のように入り組んでいて毎回迷うので、ぐるぐる回ってやっと見つけたときにはうれしくて毎回感動してまとめ買いしてしまいます。みなさんもニースにいらっしゃってこのパッケージを見つけたら、ラッキーといえるかもしれません。是非お友達とご自分用のお土産の候補に入れてみてはいかがでしょうか。